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第3回 当院でのFMD(Flow Mediated Dilatation)測定について

第3回 当院でのFMD(Flow Mediated Dilatation)測定について

第3回 当院でのFMD(Flow Mediated Dilatation)測定について

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プロフィール

大森 久子 東京女子医科大学東医療センター 内科 講師
資格:日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医


1992年3月
東京女子医科大学医学部卒業
1992年4月
東京女子医科大学心臓血圧研究所内科研修医
1994年4月
東京女子医科大学循環器内科医療練士
2000年4月
東京女子医科大学循環器内科助手
2011年4月
東京女子医科大学東医療センター内科講師
論文 H.Omori, H.Nagashima, Y.Tsurumi, et al. Direct in vivo evidence of a vascular statin: a single dose of cerivastatin rapidly increases vascular endothelial responsiveness in healthy normocholesterolaemic subjects. Br J Clin Pharmacol. 2002 Oct;54(4):395-399 など

当院でのFMD(Flow Mediated Dilatation)測定について

わたしとFMD測定

血管内皮機能検査としてのFMD測定は今ではよく認知されるようになってきて、臨床に応用されることも増えてきました。私は循環器内科を専門とし、2000年頃にFMDに関する研究を細々と行っていました。FMD測定は血管の内皮機能が実際に目で確認することができるうえ、検査そのものは簡便で比較的非侵襲的、そして繰り返し行えるところが魅力的だと思っていました。ただその頃は自作の保持器などを使われていた施設もありましたが、プローブの保持をひたすら自力で行っている毎日に疑問を感じておりました。そんな経験などもあって関連病院の派遣を機にFMD測定をやめてしまったという経緯がありました。
しばらくFMDのことは忘れていたのですが、昨年4月に東京女子医大東医療センター内科に配転となり、10年ぶりに検査をすることになりました。
当センターは東京女子医科大学の医療施設のひとつで、東京の北東にあたる城東地区の地域中核病院としての使命を担っています。大学病院としての特徴を生かした高度先端医療と、地域に密着した幅広い医療の両立を目指しています。当センターの内科は1つの診療科で、循環器・呼吸器・消化器・腎臓・神経など、数多くの診療単位が包含されており、総合的・全人的立場で診療しています。私は今まで循環器として独立した病棟・外来でしか勤務、研究経験しかなかったのでさまざまな疾患での検査の必要性などを感じることができました。そんなところに同僚の小川哲也先生からFMD測定の依頼を持ちかけられ、再びFMD測定を行うことになりました。今は10年間のブランクを埋めるのに、一から勉強をし直しているところです。

FMD測定の取り組み

FMD測定を開始するにあたり、まず検査できる環境整備を行いました。院内にはリニアプローブを有する超音波機器が複数台あるため、新規にFMD専用の機器の購入はできませんでした。したがって既存の超音波機器を活用するためにMISTシリーズを購入しました。
まず内科病棟に入院患者さんの検査から始めようと考えていますが、FMD測定に対する理解と協力をしていただくために看護師さんやパラメディカルに対する説明なども行いました。具体的にどのような患者さんでFMD測定を行うかは現在プロトコールの準備中ですが、腎グループとのコラボレーションを検討中です。

検査の実情と環境の工夫

検査を施行できるのが当院では私一人だけですので、内科腎グループ若手の山下哲理先生を現在トレーニング中です。検査がもう少し軌道に乗れば興味のある検査技師さんにもお願いしようと考えています。当院のFMD測定室は内科病棟内の検査用の病室です。この部屋には神経調節性失神の診断に用いるティルトテーブルを設置しており、これを活用してFMD測定を実施しています。ティルトテーブルは高さがあり、高齢の患者さんの検査にはあまり向きませんが、手台があるので被検者の上肢を載せるのにちょうどよく、また検者が立って検査を行うのに適当な高さなので、プローブのMIST-100H(保持器)への装着や駆血のできるMIST-1000血圧計関連の操作が楽にできるというメリットがあります。

今後の展望

左から山下哲理先生、大森久子先生(筆者)、
小川哲也先生

当院のFMD測定チームは始動したばかりですので、まずは院内でFMD測定に対する認知度を上げることが当面の目標です。循環器疾患だけでなくさまざまな内科疾患において検査できるこの環境に感謝し、少しでも患者さんのお役に立てるように努力する所存です。

東京女子医科大学東医療センター

東京都荒川区西尾久2丁目1-10
TEL 03-3810-1111
FAX 03-3894-0282

診療科目
内科、小児科、整形外科リウマチ科、脳神経外科、皮膚科、産婦人科、眼科、放射線科、歯科口腔外科、精神科、外科、形成外科、心臓血管外科・呼吸器外科、泌尿器科、周産期新生児診療部・新生児科、耳鼻咽喉科、麻酔科ペインクリニック、救急医療科
病床数
495床